太陽光発電の導入を検討する際、最も重要な要素の一つが「発電効率」です。しかし、変換効率、モジュール効率、セル効率など、難しい用語が多く、何を基準に選べば良いのか迷ってしまう方も少なくありません。
また、せっかく導入したシステムも、設置環境やメンテナンス不足によって本来の性能を発揮できないケースもあります。
この記事では、太陽光発電の効率に関するあらゆる情報を徹底的に解説します。種類やメーカーごとの比較なども紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
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太陽光発電の効率とは?
太陽光発電の効率とは、太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換する割合のことです。これは、太陽光パネルがどれだけ効率よく発電できるかを示す重要な指標となります。
この効率が高いほど、同じ面積のパネルでより多くの電気を作ることができ、発電システムの性能が高いと言えます。太陽光発電の効率には、主にセル変換効率とモジュール変換効率の2種類があります。
セル変換効率は、太陽電池セル(太陽光パネルを構成する最小単位)1枚あたりの変換効率を示す指標です。
モジュール変換効率は、太陽光パネル(モジュール)全体の変換効率を示す指標です。セル変換効率よりも、配線などの損失が含まれるため、数値は若干低くなります。
一般的に、太陽光パネルのカタログなどに記載されている効率は、このモジュール変換効率です。
太陽光発電の種類別効率比較
まずは、太陽光発電の種類別効率を見ていきましょう。
それぞれ紹介します。
シリコン系太陽光パネル
太陽光発電パネルの主流はシリコン系です。シリコン系の中でも、単結晶、多結晶、アモルファスの3種類があり、それぞれ特徴が異なります。
単結晶シリコンは、結晶が規則正しく並んでいるため、電子の流れがスムーズで高い変換効率を実現します。モジュール変換効率は17%〜20%以上と、シリコン系の中では最も高いです。
多結晶シリコンは、複数の結晶が集まっているため、結晶の境界で電子の流れが阻害され、単結晶に比べると変換効率は若干劣ります。モジュール変換効率は15%〜17%程度です。
アモルファスシリコンは、薄膜のため軽量で柔軟性があり、さまざまな形状に加工しやすい特徴があります。モジュール変換効率は8%〜10%程度と、他のシリコン系に比べると低いです。
種類 | 特徴 | 効率 |
---|---|---|
単結晶シリコン | 高純度シリコン、均一な黒色 | 17%〜20%以上 |
多結晶シリコン | 溶融シリコンを固めたもの、青みがかった色 | 15%〜17%程度 |
アモルファスシリコン | 薄膜状、軽量、柔軟性 | 8%〜10%程度 |
化合物系太陽光パネル
シリコン系太陽光パネル以外にも、化合物半導体を用いた太陽光パネルがあります。代表的なものは、CIS系とCdTe系です。
CIS系(銅・インジウム・セレン)は、多結晶シリコンに似た製法で作られます。薄膜で製造できるため、資源消費量が少なく、製造コストを抑えられるのが特徴です。
モジュール変換効率は13%〜16%程度です。シリコン系に比べるとやや低いですが、実発電量が高いという特徴があります。
CdTe系(カドミウム・テルル)は、薄膜技術を用いて製造され、製造工程が比較的簡単で、大量生産に向いています。モジュール変換効率は16%〜18%程度です。
種類 | 特徴 | 効率 |
---|---|---|
CIS系 | 銅、インジウム、セレン(ガリウム)を使用、薄膜製造 | 13%〜16%程度 |
CdTe系 | カドミウム、テルルを使用、薄膜製造 | 16%〜18%程度 |
その他の太陽光パネル
近年、次世代太陽電池として注目を集めているのが、ペロブスカイト太陽電池をはじめとする新しい種類の太陽光パネルです。
ペロブスカイト太陽電池は、溶液塗布などの簡便な製法で製造できるため、製造コストの大幅な削減が期待されています。また、軽量でフレキシブルなため、従来の太陽電池では設置が難しかった場所への設置も可能です。
研究レベルでは、25%を超える変換効率が報告されています。ほかにも、有機材料を用いた太陽電池や色素を用いた太陽電池、量子ドット太陽電池なども研究開発が進められています。
主要メーカーの太陽光パネル効率比較
次に、主要メーカーの太陽光パネル効率も見ていきましょう。
詳しく紹介します。
国内外主要メーカー
太陽光発電システムの導入を検討する際、どのメーカーのパネルを選ぶかは非常に重要なポイントです。国内外には数多くのメーカーが存在し、それぞれ特徴や強みを持っています。
- カナディアン・ソーラー (Canadian Solar)
- ハンファQセルズ (Hanwha Q CELLS)
- ジンコソーラー (JinkoSolar)
- 京セラ
- パナソニック
- シャープ
カナディアン・ソーラーは、高品質かつコストパフォーマンスに優れた製品を提供しています。大規模な太陽光発電所から住宅用まで、幅広いニーズに対応できるラインナップも魅力です。
ハンファQセルズは、高効率なQ.ANTUM技術を用いた太陽光パネルが強みです。この技術により、発電効率の向上と出力の安定化を実現しています。
ジンコソーラーは、世界最大級の出荷量を誇るメーカーの一つです。幅広い製品ラインナップを展開しており、さまざまなニーズに対応できます。
京セラは、長年にわたり太陽光発電システムの開発・製造に携わってきた実績と高い技術力を持つメーカーです。特に、耐久性と信頼性に定評があります。
パナソニックは、高効率なHIT太陽電池が特徴です。HIT太陽電池は、結晶シリコンとアモルファスシリコンを組み合わせた独自の構造を持ち、高い変換効率と温度特性を実現しています。
シャープは、太陽光発電システムのパイオニア的存在です。長年の技術とノウハウを持ち、日本の住宅事情に合わせた製品開発を行っています。
各メーカーの主要製品と効率比較
上記で紹介した、カナディアン・ソーラー、ハンファQセルズ、ジンコソーラー、京セラ、パナソニック、シャープの主要製品と、効率を比較してみました。
メーカー | 製品名 | 最大効率(目安) |
---|---|---|
カナディアン・ソーラー | HiKu6 Mono PERC | 21.4% |
ハンファQセルズ | Q.PEAK DUO G11 | 21.1% |
ジンコソーラー | Tiger Neo | 22.3% |
京セラ | SAMURAI Z | 20.1% |
パナソニック | HIT+ | 20.3% |
シャープ | BLACKSOLAR | 19.5% |
太陽光発電技術は日々進化しており、各メーカーから常に新しい製品が発表されています。上記の情報はあくまで現時点(2025年1月時点)での情報です。
メーカー選びのポイント
太陽光発電のメーカー選びの一つ目のポイントは、保証内容です。太陽光パネルは長期間にわたって使用する設備ですので、万が一の故障や出力低下に備えて、どのような保証が付いているのかを把握しておきましょう。
特に、長期出力保証と機器保証の内容は重要です。長期出力保証は、経年劣化による出力低下が保証値を超えた場合に補償を受けられるもので、通常25年程度保証されます。機器保証は、パワーコンディショナなどの周辺機器に対する保証です。
次に、設置後のアフターサービス体制も重要な判断材料となります。定期的な点検サービスがあるか、その頻度や費用はどのくらいか、故障時の対応窓口や修理体制は整っているかなどを確認しましょう。
迅速な対応が期待できるメーカーを選ぶことで、万が一のトラブル時にも安心して対応できます。
価格についても、性能とのバランスを考慮することが大切です。変換効率が高いパネルは一般的に価格も高くなる傾向にありますが、必ずしも高ければ良いというわけではありません。
設置場所の日射量や屋根の形状、予算などを考慮し、最適なバランスの製品を選びましょう。そのためには、複数のメーカーから見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
太陽光発電の効率を向上させる方法
ここからは、太陽光発電の効率を向上させる方法を見ていきましょう。
詳しく解説します。
高効率パネルの選択
太陽光発電の効率を向上させるためには、高効率の太陽光パネルを選択することが重要です。変換効率の高いパネルを選ぶことで、同じ面積でもより多くの発電量を確保できます。
近年では、技術革新により20%を超える変換効率を持つパネルも登場しており、限られたスペースでも効率的な発電が可能です。
パネルの種類(単結晶、多結晶、化合物系など)によっても効率が異なるため、性能を比較検討し、設置場所や予算に合った最適なパネルを選びましょう。
最適な設置場所と角度の選定
太陽光発電の効率を最大限に高めるためには、太陽光パネルを設置する場所と角度が非常に重要です。日本では、基本的には南向きに設置することで、日照時間を最大限に確保し、効率的な発電が期待できます。
ただし、周囲に高い建物や樹木などがあり、パネルに影がかかってしまう場所は避けるべきです。少しの時間でも影になると、発電量が大きく低下してしまうため注意しましょう。
最適な角度は、太陽光がパネルに垂直に当たる角度です。一般的には、緯度によって最適な角度が異なり、日本では30度前後が目安とされています。
ただし、季節によって太陽の高度が変わるため、厳密には年間を通して最適な角度は変動します。
定期的なメンテナンスの実施
太陽光発電システムの効率を維持し、最大限に活用するためには、定期的なメンテナンスが非常に重要です。メンテナンスを怠ると、発電効率の低下や故障のリスクが高まり、長期的な発電量に大きな影響を与える可能性があります。
さらに、定期的なメンテナンスは、故障の早期発見にもつながるでしょう。小さな不具合を早期に発見し、適切な処置を行うことで、大きな故障を未然に防ぎ、修理費用を抑えられます。
また、定期点検を通じて、システムの異常や発電量の低下に早期に気づくことができ、適切な対応をとれるでしょう。
太陽光発電を導入するなら株式会社サンドリアがおすすめ

項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 株式会社サンドリア |
所在地 | 東京都千代田区神田錦町2-9 大新ビル3階 |
設立年月日 | 1998年2月13日 |
公式サイト | https://solar.sandoria.link/ |
東京都で太陽光発電の導入を検討しているのであれば、株式会社サンドリアはおすすめです。株式会社サンドリアは創業以来、地域密着型の活動を続け、お客様との信頼関係を何よりも大切にしてきました。
1995年の創業以来、20年以上にわたりエネルギー業界で実績を積み重ねています。関東圏を中心に約10,000件以上(東京都内だけでも5,000件以上)という豊富な施工実績は、長年にわたり培ってきた確かな技術力と、お客様からの厚い信頼の証と言えるでしょう。
また、太陽光発電システムの導入はもちろんのこと、蓄電池、IHクッキングヒーター、エコキュートといった省エネ・創エネ機器の販売・施工も手掛けています。そのため、住まいのエネルギー全体を最適化するトータルな提案が可能です。
太陽光発電システムの導入に関する丁寧な説明はもちろんのこと、設置後の発電量チェックや保守メンテナンスなど、各種アフターケアにも力を入れています。導入後も安心してシステムを利用できるよう、万全のサポート体制を整えている点は、長期的な視点で見ても安心です。
なお、下の記事ではサンドリアの評判や口コミを詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。
まとめ
今回は、太陽光発電の発電効率について詳しく解説しました。パネルの種類や、設置場所によって発電効率は異なります。
設置場所の日射量や屋根の形状、予算などを考慮し、最適なバランスの製品を選びましょう。そのためには、複数の会社を比較検討するのがおすすめです。
この記事が、あなたの太陽光発電導入の参考になると幸いです。