蓄電池の導入を検討する際、多くの方が
「本当に元は取れるのか?」
という疑問を抱く方も多いでしょう。確かに蓄電池は初期費用が高額であり、電気代削減だけで考えると投資回収に時間がかかる場合があります。しかし、適切な選び方や使い方、そして補助金の活用によって、経済性を高めることは十分に可能です。
本記事では、蓄電池の元が取れないと言われる理由とその対策、導入費用の相場と回収期間の目安、元を取るための最適な使い方などについて解説します。蓄電池導入を検討している方はもちろん、すでに導入したけれど活用法に悩んでいる方にも役立つ情報をお届けします。ぜひ参考にしてみてください。
なお、以下では東京都で太陽光発電の導入を検討している方に向けて当メディアおすすめの施工会社を紹介していますので、ぜひ一度チェックしてみてください。
蓄電池の元が取れないと言われる理由とその対策
ここでは、蓄電池の元が取れないと言われる理由とその対策について解説します。
各理由について以下で詳しく解説します。
初期費用が高く、回収に時間がかかる
蓄電池が『元が取れない』と言われる最大の理由は初期投資額の高さです。一般家庭向けの蓄電池システム(5~10kWh)は、100〜200万円程度の費用がかかります。これに対して電気代の削減効果は年間で数万円程度となるため、単純計算で10~20年以上の回収期間が必要になることが多いです。
この長い回収期間は、蓄電池の耐用年数(10~15年程度)を考慮すると厳しい計算になります。しかし、国や自治体の補助金を活用すれば初期費用を30~50%程度削減できる可能性があります。
また、太陽光発電と同時導入することでシステム全体の費用対効果を高められるでしょう。電気料金の値上がり傾向を考慮すると、将来的な節約効果はより大きくなる可能性もあります。
売電価格が低下し、自家消費メリットが小さい
太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)による売電価格は年々下落しており、これに伴って蓄電池による自家消費のメリットも相対的に小さくなっていることが『元が取れない』と言われる2つ目の理由です。
かつては売電価格が40円/kWh以上だった時代は、自家消費するより売電した方が経済的でした。しかし、現在の新規設置の買取価格は10円/kWh程度まで下がり、電気料金(25~30円/kWh程度)よりも安くなっています。
これは逆に考えると、自家消費するメリットが高まっているとも言えます。売電するより自分で使った方が得になるため、太陽光で発電した電気を蓄電池に貯めて夜間に使用する方が経済的になってきています。卒FIT住宅も増えており、これらの住宅では蓄電池導入メリットがさらに高まっているのです。
蓄電池の容量が適切でなく、効果を最大限活かせていない
蓄電池の『元が取れない』3つ目の理由は、家庭の電力使用パターンに合わない容量の蓄電池を選んでしまうケースが多いことです。容量が大きすぎると初期投資が無駄に膨らみ、小さすぎると十分な電気代削減効果が得られません。
例えば、夜間の電力使用量が5kWhの家庭に10kWhの蓄電池を導入しても、余剰容量は活用されず投資効率が悪くなります。逆に、電力使用量が多い家庭に小容量の蓄電池を導入しても、削減できる電気代は限られます。
この問題に対処するには、まず自宅の電力使用パターンを正確に把握することが重要です。電気料金の明細やスマートメーターのデータを分析し、特に夕方から夜間の電力使用量を確認しましょう。適切な容量選びによって、投資対効果を最大化することが可能になります。
蓄電池導入費用の相場と回収期間の目安
蓄電池を導入する際の費用は、本体価格と設置工事費を合わせた総額で考える必要があります。今回は、オール電化の家庭に5.6kWhの蓄電池を導入するケースを想定して試算してみます。
5.6kWhの蓄電池の相場は約86.8万円、設置費用は20万円と見積もり、これに4kWの太陽光発電システム(103.6万円)を加えると、総費用は210.4万円となります。
このシステムを導入した場合、年間の光熱費削減額は約14.6万円と想定されるため、210.4万円 ÷ 14.6万円 ≒ 14.4年で初期投資を回収できる計算になります。
一般的に蓄電池の寿命は15年以上とされており、適切な運用をすれば導入費用を回収しつつ、さらに経済的なメリットを得ることが可能です。補助金の活用や電力使用の最適化によって、回収期間を短縮できる可能性もあるため、導入前にシミュレーションを行い、最適なプランを選ぶことが重要です。
参照元:エネがえる
蓄電池の導入で元を取るための最適な使い方
蓄電池の経済性を高めるには、適切な使い方が不可欠です。使い方次第で同じ蓄電池でも費用回収期間に大きな差が生じます。ここでは、蓄電池の導入で元を取るための最適な使い方について解説します。
それぞれの方法について、以下で詳しく解説します。
昼間の余剰電力を蓄えて、夜間の電力を削減する
太陽光発電と蓄電池を組み合わせる場合の最も効率的な使い方は、昼間に発電した余剰電力を蓄電池に貯め、夜間に使用することです。この方法では、売電収入を一部諦める代わりに、より高い料金の電力会社からの購入電力を削減できます。
現在の一般家庭向け太陽光発電の売電単価は10円/kWh程度ですが、購入する電気料金は25~30円/kWh程度であるため、自家消費に回した方が経済的です。例えば、1日に5kWhの余剰電力を蓄電池に貯めて夜間に使用すると、単純計算で1日あたり75~100円(月額2,250~3,000円)の節約になります。
深夜電力プランを活用して、安い電気を蓄電する
太陽光発電を持たない家庭や、発電量が少ない場合でも、電力会社の時間帯別料金プラン(深夜電力プラン)を活用することで、蓄電池の経済性を高められます。これらのプランでは、深夜(通常22時~翌朝8時頃)の電気料金が昼間よりも大幅に安く設定されています。
例えば、深夜が15円/kWhで日中が30円/kWhというプランであれば、深夜に安い電気で蓄電池を充電し、昼間に放電して使うことで、1kWhあたり15円の差額分が節約できます。8kWhの蓄電池を毎日フル充放電すると、単純計算で1日120円、月額3,600円程度の節約効果があります。
ただし、蓄電池には充放電時のロス(5~15%程度)があるため、実際の節約額はこれより若干少なくなります。また、基本料金の増加分も考慮が必要です。この方法は特に、日中も電力消費が多い家庭や、太陽光発電の少ない冬季での運用に効果的でしょう。
補助金や助成金を活用して費用回収を早める方法
蓄電池の経済性を高める重要な方法のひとつが、各種補助金制度の活用です。適切な補助金を利用することで、初期投資を大幅に削減し、費用回収期間を短縮できます。ここでは、補助金や助成金を活用して費用回収を早める方法について解説します。
以下で詳しく解説します。
国や自治体の補助金制度を利用し、初期費用を抑える
蓄電池の導入費用は決して安くありませんが、国や自治体の補助金制度を活用することで、初期費用を大幅に抑えることが可能です。例えば、経済産業省が実施する『再エネ賦課金を活用した補助制度』では、一定条件を満たす蓄電池に対し補助金が支給されます。また、東京都や神奈川県など一部自治体では、国の補助金に加えて独自の上乗せ補助を提供している地域もあります。
補助金の適用額は蓄電池の容量や性能によって異なり、導入費用の数十万円が補助されるケースも珍しくありません。ただし、補助金は年度ごとに予算が設定されており、申請期限や適用条件が変動するため、最新情報を確認することが重要です。
蓄電池の価格低下トレンドを活用して、コストパフォーマンスを高める
近年、技術革新や市場拡大に伴い、蓄電池の価格は下落傾向にあります。特にリチウムイオン電池の製造コストが低減している影響で、10年前と比べると価格が約半分になったというデータもあります。さらに、大手メーカーの競争が激化しているため、今後も価格が下がる可能性が高いでしょう。
この価格低下トレンドを活用することで、コストパフォーマンスの高い蓄電池を選ぶことが可能になります。例えば、少し待つことでより安価なモデルや高性能な製品が手に入る可能性があるため、購入タイミングを見極めることも重要です。また、中古やリース契約を活用することで、初期費用を抑えながら蓄電池を導入する選択肢もあります。
蓄電池は長期的な投資となるため、価格だけでなく寿命や保証内容、充放電効率などの性能面も考慮し、最適な製品を選ぶことが重要です。
蓄電池の導入を成功させるには施工会社選びが重要!
蓄電池の導入を成功させるには、信頼できる施工会社を選ぶことが不可欠です。施工の質が低いと、設置後に不具合が発生したり、蓄電池の性能を十分に発揮できなかったりする可能性があります。
施工会社を選ぶ際は、施工実績や口コミ、アフターサポートの内容を確認することが重要です。特に、メーカーの認定を受けた業者や、補助金申請に対応できる会社であれば、スムーズな導入が期待できます。また、保証内容やメンテナンスの有無も確認し、長期間安心して運用できる環境を整えましょう。
価格の安さだけで判断せず、適切な設計と確実な施工を提供できる会社を選ぶことで、蓄電池の導入効果を最大限に引き出すことが可能です。慎重に業者を比較し、最適な施工会社を選ぶことが成功の鍵となります。
東京都で太陽光発電の導入を検討している方は『サンドリア』がおすすめ

項目 | 詳細 |
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会社名 | 株式会社サンドリア |
所在地 | 東京都千代田区神田錦町2-9 大新ビル3階 |
設立年月日 | 1998年2月13日 |
公式サイト | https://solar.sandoria.link/ |
株式会社サンドリアは、関東エリアを中心に約10,000件の太陽光発電システムの販売・施工実績を持つ企業です。
本社は東京都千代田区神田錦町に位置し、太陽光発電システムや蓄電池、オール電化製品など、環境に配慮したエコ商材を取り扱っています。 各種メーカーの研修を修了した業界トップクラスの技術を持つ施工スタッフが在籍し、施工品質の高さが特徴です。
また、補助金申請の代行サービスや、発電量の定期チェック、システムの保守メンテナンスなど、充実したアフターサービスを提供しています。太陽光発電の導入を検討されている方は、豊富な実績と手厚いサポートを提供する株式会社サンドリアに相談してみてはいかがでしょうか。
なお、下の記事ではサンドリアの評判や口コミを詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。
まとめ
蓄電池は初期費用が高く『元が取れない』と言われることがありますが、適切な対策や運用方法によって経済性を高めることは十分可能です。
初期費用の高さ、売電価格の低下、不適切な容量選択などが主な課題ですが、補助金の活用や最適な容量選び、効果的な運用方法によって対処できます。
運用面では、太陽光発電の余剰電力を貯めて夜間に使用する方法や、深夜電力プランを活用して電気代の安い時間帯に充電する方法が効果的です。補助金制度の活用と蓄電池の価格低下トレンドを見極めることで、さらにコストパフォーマンスを高められるでしょう。
そして導入を成功させるためには、信頼できる施工会社選びが不可欠です。長期的な視点で総合的にメリットを評価することが重要です。