毎月の電気代に頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。近年、電気料金の値上がりが続く中、蓄電池が家庭の電気代削減手段として注目を集めています。
蓄電池は電気を貯めておける『家庭用の電力タンク』のようなもので、太陽光発電と組み合わせたり、電気料金の安い時間帯に充電して高い時間帯に使用したりすることで、電気代を効率的に節約できます。
本記事では、蓄電池で電気代はどのくらい安くなるのか、電気代節約につながる蓄電池の最適な使い方、蓄電池の選び方、初期費用や補助金などについて解説します。蓄電池の導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
なお、以下では東京都で太陽光発電の導入を検討している方に向けて当メディアおすすめの施工会社を紹介していますので、ぜひ一度チェックしてみてください。
蓄電池で電気代はどのくらい安くなる?電気代シミュレーション
電気代を抑える方法のひとつとして、蓄電池の導入が効果的です。実際にどれくらい節約できるのか、導入前後の電気代をシミュレーションした結果を以下の表にまとめました。
北陸電力の「くつろぎナイト12」プランを契約している場合、昼間(夏季料金)は34.94円/kWh、夜間は12.50円/kWh(2020年10月時点)となっています。
1日当たりの電力使用量 | 昼間の電力使用量 | 夜間の電力使用量 | 蓄電池の容量 |
---|---|---|---|
15kWh | 10kWh | 5kWh | 4kWh |
1日当たりの電気代(基本料金除く) | |
---|---|
蓄電池の導入前 | 約412円 |
蓄電池の導入後 | 約322円 |
蓄電池を導入すると、夜間の安い電力で4kWhを充電し、昼間に使用できるため、昼間の電力使用量は10kWhから6kWhに減少。これにより、1日あたり約90円、1ヶ月で約2,700円の節約が可能です。
電気料金の高騰が続く中、蓄電池の活用は長期的に見てもコスト削減につながる有効な手段といえるでしょう。しかし、蓄電池導入による電気代削減効果は、家庭の電力使用パターンや導入する蓄電池のタイプによって異なるので注意が必要です。
電気代節約につながる蓄電池の最適な使い方
蓄電池を導入しただけで自動的に電気代が削減されるわけではありません。効果的に電気代を節約するためには、適切な使い方が重要です。ここでは、電気代節約につながる蓄電池の最適な使い方について解説します。
それぞれの使い方について、以下で詳しく解説します。
昼間の余剰電力を蓄えて夜間に使用する
太陽光発電システムと蓄電池を併用する場合、最も効果的な使い方は昼間の余剰電力を蓄電池に貯めて夜間に使用することです。通常、太陽光発電は日中に最も多く発電しますが、多くの家庭では電力消費のピークは夕方から夜間にかけてです。この時間帯のずれにより、昼間は発電した電力の多くが売電されますが、夜間は電力会社から電気を購入することになります。
蓄電池があれば、売電単価よりも高い電気料金で購入する量を減らせるため、経済的です。特に固定価格買取制度の買取価格が下がっている現在では、売電するよりも自家消費した方が節約効果が高くなるケースが増えています。
電力会社の『夜間割引プラン』を活用してコストを抑える
太陽光発電システムがない場合でも、電力会社の時間帯別料金プラン(夜間割引プラン)を活用することで、蓄電池単体でも電気代削減効果が期待できます。これらのプランでは、電力需要の少ない夜間(22時~翌朝8時頃が一般的)の電気料金が昼間よりも安く設定されています。
例えば、昼間の料金が30円/kWhで夜間が15円/kWhというプランであれば、夜間に蓄電池を充電し、昼間に使用することで、1kWhあたり15円の差額分が節約になります。容量8kWhの蓄電池の場合、毎日フル充放電すれば単純計算で1日120円、月額約3,600円の節約につながります。
ただし、蓄電池の充放電効率(一般的に85~95%程度)による損失も考慮することが大切です。時間帯別料金プランを検討する際は、基本料金の違いも含めて総合的に比較しましょう。
HEMSで電力使用を最適化する
HEMS(Home Energy Management System)と蓄電池を組み合わせることで、さらに効率的な電力管理が可能になります。HEMSとは、家庭内のエネルギー使用状況を可視化し、最適化するシステムのことです。太陽光発電量や電力消費量、蓄電池の充電状況などをリアルタイムで監視・制御します。
高度なHEMSでは、天気予報や電力使用パターンの学習機能を活用して、最も経済的な蓄電池の充放電タイミングを自動的に判断することができます。例えば、翌日が晴れの予報なら蓄電池の残量を減らしておき、雨の予報なら多めに充電しておくといった運用が可能です。
また、電力使用のピークカットにより基本料金の削減にも貢献します。家電の使用タイミングをコントロールできる機能を持つHEMSもあり、より賢い電力管理が実現できるでしょう。
電気代を節約するために最適な蓄電池の選び方
蓄電池による電気代節約効果を最大化するためには、自分の家庭に合った最適な蓄電池を選ぶことが重要です。ここからは、電気代を節約するために最適な蓄電池の選び方について解説します。
以下で詳しく解説します。
家庭の電力使用量に合った容量を選ぶ
蓄電池の容量選びは、電気代節約効果に直結する重要なポイントです。容量が小さすぎると十分な節約効果が得られず、大きすぎると初期投資が大きくなりすぎて費用対効果が悪くなります。
最適な容量を選ぶためには、まず自宅の電力使用パターンを把握しましょう。電気料金の明細書やスマートメーターのデータを確認し、特に電気代を節約したい時間帯(多くの場合は夕方から夜間)の電力使用量を調べると、適切な電気使用量がわかります。
太陽光発電と組み合わせる場合は、昼間の余剰電力量も考慮に入れます。将来的な電力使用量の変化も考慮し、若干余裕を持たせた容量選びがおすすめでしょう。
充放電効率が高い蓄電池を選ぶ
蓄電池の充放電効率は、電気代節約効果に大きく影響します。充放電効率とは、充電した電力量に対して、実際に使用できる電力量の割合を指します。例えば、充放電効率が90%の蓄電池に10kWhの電力を充電した場合、実際に使用できるのは9kWhということになります。残りの1kWhは変換ロスや熱として失われてしまいます。
現在市販されている家庭用リチウムイオン蓄電池の充放電効率は、メーカーや機種によって85~95%程度とされています。わずか数%の差に思えるかもしれませんが、長期的に見るとその差は大きくなります。
例えば、容量10kWhの蓄電池を毎日使用する場合、充放電効率が90%と95%では、年間で約180kWhの差が生じます。これは電気料金30円/kWhと仮定すると、年間約5,400円の違いが生まれます。
蓄電池の初期費用と電気代削減の回収期間
蓄電池の導入には『本体価格』と『工事費用』の2つのコストがかかります。本体価格はメーカーや容量によって異なり、7~10kWhの容量で120~180万円が相場です。工事費用は設置場所や工事内容によって20~30万円程度となり、初期費用の総額は140~210万円ほどが一般的です。
この初期費用を回収するには、年間の電気代削減額が重要になります。例えば、年間10万円の電気代削減ができれば10年程度で回収可能ですが、削減額が1万円の場合は20年以上かかるため、元が取れないケースもあります。
一般的に蓄電池の回収期間は15~20年とされていますが、サイクル寿命が12,000回の蓄電池なら1日1回の充放電で約33年使用可能です。劣化しても70%程度の容量を維持するため、長期間にわたり経済メリットを享受できる可能性があります。したがって、15~20年で初期費用を回収できるかが、蓄電池導入の重要な判断基準となるでしょう。
参照元:エコでんち
蓄電池の導入は補助金や助成金を活用してコストを抑えよう
蓄電池導入の経済性を高めるためには、各種補助金制度の活用が鍵となります。国の補助金制度としては、経済産業省が実施する『住宅用蓄電システム導入支援事業』などがあり、蓄電池の容量や性能に応じて数十万円の補助が受けられる場合があります。
さらに多くの自治体が独自の上乗せ補助を実施しており、東京都や神奈川県など都市部では特に手厚い補助制度を設けている地域も少なくありません。補助金額は地域や年度によって異なりますが、国と地方自治体の補助を合わせると、最大で導入費用の半額程度がカバーされるケースもあります。
これらの補助制度は予算に限りがあり、申請期間や条件も年度ごとに変わることが多いため、最新情報を確認することが重要です。
失敗しないために!蓄電池の導入は業者選びが重要
蓄電池導入の成功は、信頼できる施工業者選びにかかっています。適切な業者を選ぶことで、自分の家庭に最適なシステム提案や、正確な節約効果の試算、スムーズな補助金申請サポートなどを受けることができます。
業者選びの際のポイントとしては、まず蓄電池の取り扱い実績が豊富であることが重要です。最近は太陽光発電の普及に伴い蓄電池を扱う業者も増えていますが、実績や専門知識には大きな差があります。
また、複数のメーカー製品を取り扱っている業者であれば、より中立的な立場でアドバイスを受けられる可能性が高いでしょう。アフターサービスも重要なポイントで、蓄電池は10年以上使用する製品なので、長期的なサポート体制が整っているかどうかが安心感につながります。複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
東京都で太陽光発電の導入を検討している方は『サンドリア』がおすすめ

項目 | 詳細 |
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会社名 | 株式会社サンドリア |
所在地 | 東京都千代田区神田錦町2-9 大新ビル3階 |
設立年月日 | 1998年2月13日 |
公式サイト | https://solar.sandoria.link/ |
株式会社サンドリアは、住宅向け太陽光発電システムの販売・施工を専門に行う企業です。東京都千代田区に本社を構え、関東エリアで約10,000件以上の施工実績を誇るなど、多くの家庭で太陽光発電の導入を支援してきました。
サンドリアは、単なるシステム設置にとどまらず、各家庭の電力使用状況に応じた最適なプランを提案し、導入後のアフターサポートも充実。発電効率の維持やメンテナンスのアドバイスを提供し、長期的に安心して利用できる環境を整えています。
電気代の削減や環境への貢献を考えている方に、サンドリアは信頼できるパートナーとなるでしょう。太陽光発電の導入を検討している方は、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。
なお、下の記事ではサンドリアの評判や口コミを詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。
まとめ
蓄電池は、適切に活用することで電気代の大幅な削減につながる有効な手段です。太陽光発電と組み合わせれば年間5~10万円程度、蓄電池単体でも時間帯別料金プランを活用すれば年間2~5万円程度の節約効果が期待できます。
効果的な使い方としては、昼間の余剰電力を夜間に使用する方法、夜間割引プランを活用する方法、HEMSによる電力管理の最適化などがあります。
導入に際しては、実績豊富で信頼できる施工業者を選ぶことが成功の鍵となります。蓄電池は長期的な視点で見ると、電気代節約だけでなく停電時の備えや環境への貢献など、多くのメリットをもたらす投資といえるでしょう。